ごあいさつ
~『ここを受診してよかった』そう思ってもらえるように、
少しでも多くの患者さまに喜んでいただけるように、
日々全力で取り組みます~
当院婦人科ホームページをご覧いただき、本当にありがとうございます。当院にお越しいただいた患者さま皆様に、満足してお帰りいただけるよう最善を尽くしてまいります。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
当院の特徴として、妊婦健診などの産科診療、不妊治療は行っておりません。その分、婦人科診療、特に手術に特化した施設として、少しでも地域の患者さまのお役に立てるよう、そして多摩地域の医療に貢献できるように精一杯取り組んでまいります。
腹腔鏡手術、ロボット支援手術などの低侵襲手術はもちろん、骨盤臓器脱(子宮脱、膀胱瘤など)に対して専門的知識と最新の機器を使用し、より確実かつ安全な治療を行っています。
対象疾患
子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫、骨盤臓器脱などの良性疾患から子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんなどの悪性疾患まで幅広く対応可能です。手術を受けるかどうか悩んでいる患者さま、自分の受けている治療に不安がある患者さまはいつでもお気軽にご相談ください。紹介状は必須ではありません。予約なし、当日受付の受診も可能です。
特に悪性疾患の場合は、診断後2-3週間以内の治療開始を原則として取り組みたいと思います。また腹腔鏡手術、ロボット支援手術について、2024年5月現在、ほぼ待機期間なく対応可能です。子宮頸部異形成に対する円錐切除術、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫に対する子宮鏡手術は安心・安全を最優先に全身麻酔での1泊2日入院を推奨しております。
受診時の注意点
※人工妊娠中絶術含め妊婦検診等の産科診療は行っておりません。ご希望の患者さまについては近隣の提携施設をご紹介させていただきます。
※症状のない定期検診をご希望の患者さまは、近隣施設または当院人間ドックの受診をご案内させていただく場合があります。
特色
婦人科の一般外来診療だけでなく、地域医療における当院の役割を考え、下記に当院の特色として手術、放射線治療、化学療法について記載します。がん治療において、他院で初回治療を受けた後の術後治療、再発治療もご相談ください。
①手術
従来の開腹手術はもちろん腹腔鏡手術やロボット支援手術などの低侵襲手術にも力を入れています。しかし、良性疾患に対しては手術ありきではありません。待機可能な場合や保存的治療を優先したほうがいいこともあります。悪性疾患(がん)に対しても患者さまにとってベストな治療方針は何かを常に考えながら、最新のエビデンスをもとにご要望にあわせた治療を行っていくことを第一に考えています。
(当院のがん治療は国内の診療ガイドラインはもちろん、最新のエビデンスおよび米国のNCCNガイドラインを参考に治療方針を決定します。)
低侵襲内視鏡手術(腹腔鏡またはロボット支援手術)について
当院では内視鏡技術認定医による腹腔鏡およびロボット支援手術が可能です。合併症なく、安心してご自宅にお帰りいただき、なんの問題もなくこれまで通りの生活ができるようになることを第一に考えます。婦人科で手術対象となる患者さまは、お仕事や家事・育児・介護などで忙しい方も多くいらっしゃいます。手術を受けることでこれまで以上に、存分に活躍でき、そして忙しい合間にも趣味などを通じてより豊かな人生を送っていただくために全力でサポートします。
腹腔鏡手術について
オリンパス社の最新型機器、VISERA ELITE IIIを導入しています。4K画質による高精細画像はもちろん婦人科臓器のような骨盤深部の手術に適した3Dフレキシブルスコープの使用により、より確実かつ安全な手術が可能です。合併症のない、再発のない手術を行ううえで『よく見える』ということはとても重要なことです。
ロボット支援手術について
当院は国内でもまだ少ない国産初の手術支援ロボット、hinotori™の導入施設です。
腹腔内を気腹し、術野のスペースを確保したのち、カメラ(腹腔鏡)でのぞきながら鉗子を挿入して行う従来の内視鏡手術と原理は変わりません。下腹部~側腹部にカメラや鉗子を挿入するポートを4か所または5か所設置した後、ロボット支援機器を接続し、術者はコンソール(操作器)に移動します。従来の腹腔鏡では2D画像モニターを見ながら、関節のない鉗子を挿入していましたが、ロボット支援手術は3Dで立体的かつ高精細画像を見ながら手術を行います。さらにロボットのアームで関節をもった鉗子を挿入することにより腹腔鏡では可動域制限があるような操作も可能になります。使用する医師は執刀、助手含めて特別な免許を取得した医師のみが手術に参加します。
ロボット支援手術とは?学会紹介ビデオはコチラ
②放射線治療
当院には多摩地域で初めてトモセラピーを導入した放射線治療部があります。高精度な照射を可能にする画像誘導放射線治療や副作用の少ない強度変調放射線治療が可能です。詳細については放射線医学センターの紹介ページをご参照ください。また、放射線治療後の合併症に対して、高気圧酸素治療を行うことも可能です。
③化学療法(抗がん剤治療)
当院別館の包括的がん治療センターには専門の看護師、薬剤師が常駐しており、日帰りで化学療法(抗がん剤治療)を受けていただけるだけでなく、的確な副作用マネジメントや看護ケアでがん治療中の患者さまをサポートします。新規の患者さまには必ず週1回の専門家会議(キャンサーボード)で最新のエビデンスに基づいた正しい治療が受けられているかどうかをチェックしたのちに治療が導入されます。他院で治療を受けたのちに当院で化学療法のみを希望される患者さまにも可能な限り対応していきたいと考えています。
④骨盤臓器脱(子宮脱、膀胱瘤など)
女性医師による専門的な診察を受けていただくことが可能です。ペッサリー(リング)を使用した保存治療では解決にいたらないことも多い疾患です。専門機関で修練経験のある医師による再発の少ない腹腔鏡仙骨腟固定術を行っています。各施設で術式がやや異なる手術です。同じ手術は二度とできません、決心される前に一度ご相談いただくことをお勧めします。
⑤子宮頸部円錐切除術
子宮頸部異形成に対して、1泊2日での円錐切除術を行っています。麻酔科医による全身麻酔管理下で、術翌日も出血などの合併症がないことを確認し安心・安全にご自宅にお帰りいただくことを第一に考えています。原則金曜日午前10時入院、午後手術、土曜日午前10時退院ですが、曜日に関してはご相談ください。
外来日帰り、局所麻酔下での円錐切除術や、正確な病理学的評価ができないレーザー蒸散治療はお勧めしません。
また未産婦さんでも安心して手術を受けていただけるよう低侵襲で最低限度かつ必要十分な切除範囲を心がけています。
⑥子宮鏡手術
子宮筋腫、子宮内膜ポリープなどに対する子宮鏡手術を行っています。使用機器は腹腔鏡同様にオリンパス社の最新型機器、VISERA ELITE IIIを使用します。円錐切除術同様に1泊2日での治療が可能です。局所麻酔、外来日帰りでも技術的には可能ですが、お勧めしません。万全の準備を整えた手術室で、麻酔科医による全身麻酔管理のもと、安心・安全・確実な治療をお勧めします。
※患者さまの状況により、術当日朝9時からの子宮頸管拡張手技が必要な場合があります。
⑦腹部に傷を作らないvNOTES手術(低侵襲腟式手術)
適応疾患が限られています。詳しくは外来でご相談ください。
⑧無輸血手術
信条などにより輸血同意書への署名ができない患者さまに対して、疾患や術式によりますが、十分な説明と同意のうえで、対応いたします。ただし、無輸血治療を専門的に行っているわけではありません。困っている患者さまのご希望に最大限応じたい、その一心です。詳しくは外来でご相談ください。