挨拶文

東京西徳洲会病院院長
渡部 和巨
徳洲会グループは、1973年大阪の松原徳洲会病院開院を皮切りに、24時間365日患者様を断らない医療を実践すべく、各地に病院を開設しております。この東京西徳洲会病院は2005年9月に59番目の病院として東京都に初めて開設されました。当初は、500床の許可病床を認可され、全病床の稼働を目指すべく、努力して参りました。病床利用が少なく14床を東京都に返還し、さらなる病床返還の危機を皆様のお蔭でなんとか乗り越え、2016年6月486床のgrand openingを成し遂げる事が出来ました。
2001年武蔵村山市での病院開設計画が2002年に無効となり、僅か年内3ヶ月の猶予のなかで現在の病院敷地決定、2003年8月着工、2005年9月開設。この間、徳洲会の理念に、ご共鳴頂いた皆様の多大なご厚情を以って、現在の病院が存続しております。この事を現職員は決して忘れてはならない、これから先も肝に銘じておかなければならない歴史であります。
全国には400床以上の病院が全体の1割800病院程あり、その内500床以上は約400病院です。その中で、この病院が名実共に、この1割の病院群の一病院として、しっかりと責務を果たすための努力と結果をお示しする事が、地域の方々に信頼され、頼りにされる事に繋がると考えております。心臓循環器、救急診療、一般外科、乳腺外科、形成外科、口腔外科、放射線検査・治療など秀逸な科が多くあります。今後さらに一般内科を始め多くの科の増員、新たな科の増設、日々変化していく社会情勢を把握し、常に半歩先を進んだ医療を提供し続けて行く所存であります。
2020年、当院は学生ですと中学3年生です、義務教育最後の年です、2014年(小学3年生)の後半に私が病院長に就任してから、当院の文化、風土の醸成を目指して来ました。その為の手段の一つとしてJCI (Joint Commission International) の受審を選びました。患者様の安全安心を得るために、最低限必要な事柄1400項目、それらを病院職員のみならず、院内に出入りしている業者の方々も含めて全員がその項目それぞれに対して自らが作成した手順と方針の周知徹底を履行する。JCIは国際規格の病院機能評価なのです。2019年12月時点で世界に1091施設、日本では28施設が認証されています、その内8病院が徳洲会の病院です。その認証を私たちは2020年に受審します。認証の準備には長い年月の準備が必要なのです。普段何気なく医療に従事している事柄を浮き彫りにして、職員のみならす受診される患者様やその家族の方々と共に安全な医療をしっかりと遂行する事。当院(いわゆる義務教育を終える中学3年生)にはこれが最低限必要な資格であると考えています。
出生数が86万人に減少した2019年、高齢者数や医療費の増加は加速度が付いています。当院の周辺半径10kmには160万人以上の方々が住んでいます。その方々がいつでも、全ての加療が出来る病院にして行きたい、これが私の願いです。
病院は社会インフラの重要な一つであっても、地域が当院を本当に必要であると思って貰えないと、存続は無理です、しかし経営なくして存続はありえません。健康保険が破綻寸前のなかで私立の病院がこれから何をして行くべきか。72病院と400ほどの医療施設を包括する徳洲会グループは2020年には47歳になります、国内のみならず世界の医療に目を向けてこれからも進化して行きます。この33,000人の職員の英知で未来を切り開いて行きます。何卒、ご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。