手術支援ロボットダヴィンチ
手術支援ロボット ダビンチとは
ロボット手術について
ダビンチとは、腹腔手術を支援する、内視鏡下手術支援ロボットです。現在、前立腺がん全摘手術には開腹手術と腹腔鏡手術がありますが、これらの手術の良いところを併せたのが、このダビンチ手術といえるでしょう。また、海外でも積極的に導入されており、アメリカでは前立腺全摘手術の約8割が手術用ロボットを使ったロボット手術になっています。

ロボット手術の特徴
患者様の負担が少ない内視鏡下手術の特徴を活かし、ロボット機能を合わせたことで、今まで不可能とされていた角度からの視野の確保と、人間の手以上の緻密さを持つ手術器具により繊細な動きを可能にしたのが、このダビンチです。その優れた機能は患者様や医師にとっても大きなプラス効果をもたらします。
手術の方法

術者は操作ボックスに座り、内視鏡による3次元画像を見ながらロボットアームを操作します。
3D HD ハイビジョン

高解像度立体画像(3D HD)で、組織面、ターゲット部位、神経血管束を観察できます。
最大約15倍のズーム機能

今まで確認することが困難であった術野の細かい血管や神経を鮮明に立体画像で捉えます。
患者様の負担を軽減

3本のアームとカメラアームを、腹部にあけた数ミリの穴(術式により最大6箇所)を挿入します。
多彩な鉗子がサポート

用途によって切ったり縫合したりなど、コントローラに連動して繊細な動作を行なうことができます。
人間の手以上の可動域

今までの腹腔鏡は真っ直ぐな鉗子しかなかったのに対し、より自由な操作が可能になりました。
ダビンチロボット手術のメリット・従来手術との比較
術者は効果的かつ低浸襲な前立腺がん全摘手術を提供することができます!
ダビンチの優れた視野と正確で巧みな操作性は、次のような利点をもたらします。 | |
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腫瘍組織摘出率の向上 | 腫瘍組織摘出の向上 合併症リスクの低下 追加手術の必要性の低減 出血量の低下 |
従来の腹腔鏡下手術と比較して | 合併症リスクの低下 神経損傷の危険性の低下 直腸腫瘍の危険性の低減 手術問題の短縮 |
【前立腺がん】従来の手術による課題
- 出血量の多さ
- 術後の「尿失禁」
- 性機能障害(勃起不全)
ダビンチロボット手術による前立腺がん全摘手術 | |
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低浸襲性 | 出血量を最小限に抑え、切開創が小さいため患部の痛みが軽徴。 |
確実性 | 視野拡大と緻密な作業が可能となり、がん細胞を全て取り除く確立がアップし根治率が高い。 |
機能性 | 術後の尿失禁や性機能障害(勃起不全)を低減。 |
従来の手術と比較して低浸襲性、確実性を飛躍的に向上させるため、術後の「尿失禁・勃起不全」を最小限にすることができます。
開腹手術

- 人の目で見える範囲が限られていて、尿道括約筋や神経を傷つけることが多く出血量が多くなりやすい
- 尿道と膀胱のつなぎ合わせの正確性に乏しい
- 傷口が大きい
ダビンチロボット手術

- 人の目で自由に見たいところを見ることができる
- 気腹する(炭酸ガス)ため、出血量が少ない
- 人の目が届きにくい箇所でも今までより正確に縫合できる
- 傷口が小さい(早期社会復帰が可能)
Q&A
- 入院期間はどれくらいかかりますか?
- 切開範囲が小さく出血を最小限に抑えることができるため、8日前後で退院可能です。
- ロボットが手術するのですか?
- ロボット手術ですが、機械が自動的に手術を行なうわけではありません。ダビンチは患者様の腹部に開けた小さな穴に手術器具を取り付けた複数本のアームと内視鏡を挿入し、医師がこれを操作ボックスの中で内視鏡による画像を確認しながら操作を行ないます。
- ロボット手術のメリットは何ですか?
- ダビンチの画像は立体的な3D画像で、前立腺の表面に接近した位置から拡大して見ることができるので、人間の目で見て手術を行なうより拡大視野で、細かい作業を肉眼により正確に行なうことができます。また、従来の手術と比較して、低浸襲性、確実性、機能性が飛躍的に向上するため、術後の「尿失禁」「勃起不全」を最小限にすることができます。
- ロボット手術は保険診療ですか?
- 2012年4月より前立腺がんにおけるロボット手術は保険適用になりました。
ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(RLP)
日本における症例数の推移

薬事未承認の内容を含みます
世界における症例数の推移

薬事未承認の内容を含みます