前立腺癌治療

前立腺癌に対する治療は癌のある場所と病期、年齢、今までの病気や一般状態に基づいて治療法を計画します。前立腺癌の治療法として、外科療法、放射線療法、内分泌療法があります。

ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(外科療法)

下腹部に6カ所の穴(直径5~12mm)をあけ、ロボットアームを使って腹腔鏡下で前立腺を摘出する方法です。ロボット支援手術は術者が3D画像で行うことができ、しかもより繊細に手術を行うことができ、安全かつ短時間で手術ができるようになりました。

腹腔鏡下前立腺摘除術(外科療法)

下腹部に5ヶ所の穴(直径5~12mm)をあけ、手術用の道具を用いて、前立腺を摘出する方法です。この方法はここ数年前より行われている方法で、特殊な技術と設備を要するため施行可能な施設は限られています。

腹腔鏡下前立腺摘除術

前立腺全摘除術(外科療法)

下腹部を切開して前立腺を摘出する方法で、主に癌が前立腺にとどまっている場合(限局性癌)に行います。この方法は外科療法の中で従来行われている方法です。当初問題になっていた術後尿失禁や術中輸血の危険性は最近少なくなってきています。限局性癌に対しては優れた治療法で、摘出した前立腺を調べることにより詳細に前立腺癌の状態を把握することができます。

小線源療法(ブラキセラピー)(放射線療法)

長さ4.5mmの小さな放射性物質を前立腺部に挿入して、持続的に放射線を照射して治療する方法です。主に、前立腺にとどまっている限局性癌に対して行われる治療法です。小線源療法は十分な放射線線量を前立腺に照射し、かつ周囲の直腸や膀胱を極力照射しないように、計画的に放射性物質を挿入しますので、従来の放射線療法より直腸や膀胱への放射線障害が少なくなっています。ただし、癌の状態によっては、治療効果が不十分なこともありますので、担当医とよく相談して下さい。

小線源療法

強度変調放射線療法(IMRT)(放射線療法)

コンピュータの助けを借りて前立腺部のみに放射線を集中して照射する放射線療法です。主に、前立腺にとどまっている限局性癌に対して行われる治療法です。従来の方法では前立腺以外の周囲正常組織にも放射線がかかるため、正常組織への放射線障害を考慮し、前立腺に理想的な放射線線量がなかなか照射できないという問題がありました。IMRTはハイテク技術の医療面の応用により前立腺部に集中して十分な放射線線量を照射することが可能になっています。

強度変調放射線療法

強度変調放射線療法