診療案内

概要

泌尿器科では、尿路や男性生殖器の泌尿器科全般に対応いたします。主な対象疾患は下記の通りです。

  1. 尿路生殖器悪性腫瘍(腎がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣がん等)の診断と治療
  2. 排尿の異常(排尿困難、頻尿、夜間頻尿、過活動膀胱等)の薬物療法、手術療法
  3. 尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石)の治療

尿路生殖器疾患に対して患者さんの負担の少ない診断、治療を心掛けております。
腹腔鏡手術、前立腺癌に対するロボット支援手術等(ダヴィンチ)の新しい治療法についても積極的に導入しています。
また、電解質溶液を使用した経尿道的手術も導入を予定し、より合併症の少ない手術を目指します。
前立腺がんや、腎がんの骨転移に伴う、がん性疼痛の緩和治療も行います。

主な疾患と治療方針

副腎腫瘍
内分泌・代謝内科と連携し、手術適応のあるものについては腹腔鏡下手術を行います。
腎腫瘍・腎盂尿管腫瘍
主に腹腔鏡下手術を行います。小さい腎腫瘍については、部分切除術も行います。
膀胱がん
膀胱腫瘍に対しては、まず、内視鏡による経尿道的手術を行います。経尿道的手術で、可能な限り腫瘍を切除します。
切除した腫瘍の基底部(腫瘍の根)の深さを診断し、その後の治療について患者様と相談します。

再発を繰り返す表在性膀胱癌(根の浅い腫瘍)には膀胱内注入療法も行います。 (根の深い)浸潤性膀胱がんに対しては膀胱全摘術、放射線治療(IMRT)等含めて患者さん、ご家族とよく相談し方針を決定します。
前立腺がん
前立腺がんの診断は、静脈麻酔下経直腸的に8~12箇所生検を行っております。静脈麻酔の導入により、眠っている間に検査が終わります。針が刺さる時の痛み、不快感、不安感を意識せずに済みます。

前立腺がんの治療は、手術療法、放射線療法(IMRT)、内分泌療法を選択可能です。治療方針については、患者様御本人、御家族様と相談の上、最適な治療法を選択します。

手術については、手術支援ロボット(ダヴィンチSi)を導入し体への負担を低減するよう、ロボット支援前立腺摘除術を行います。
手術を希望されない、合併症等で手術加療が困難な場合でも、放射線科と連携し、合併症の少ない強度変調放射線療法(IMRT)を行います。
前立腺肥大症
薬物療法の他、前立腺肥大症に対する経尿道的手術を行います。電解質溶液を使用した経尿道的手術も導入して行く予定です。
比較的大きな前立腺に対する経尿道的前立腺剥離術、合併症を有する方、ご高齢な方に対しては出血が少ない経尿道的前立腺蒸散術も行います。
尿路結石
ホルミウムレーザーを導入し、経尿道的砕石術を行います。 対象となる結石は、「腎結石の一部」「尿管結石」「膀胱結石」となります。治療は全身麻酔下で行い、硬性ないし軟性尿管鏡を挿入し、レーザーで砕石し、残石ゼロを目指します。

日本における前立腺がんの罹患率と死亡率

前立腺がん罹患率(年齢調整)

前立腺がん死亡率(年齢調整)

ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(RALP)