1. 脊椎センターTOP
  2. 腰痛症など脊椎疾患について
  3. 2009年の手術集計―続報

腰痛症など脊椎疾患について

2009年の手術集計―続報

2009年に当脊椎センターで施行した脊椎手術集計の続報をお送りいたします.
各種手術でどの程度入院が必要であったかの集計です.
前回の報告と同様で以下のように手術を分類しました.
1. MED(内視鏡を使った脊椎手術で主に椎間板ヘルニアですが,脊柱管狭窄症も含みます)
2. 開窓術(主に腰部脊柱管狭窄症に対する除圧術)
3. 後方固定(腰椎すべり症,脊椎脱臼骨折,脊椎腫瘍などに対してインストルメント(チタン製の金属)を用いて脊椎固定術を施行した症例)
4. 前方固定術(頚椎椎間板ヘルニアや頚椎後縦靭帯骨化症に対する前方からの除圧固定術)
5. 頚椎椎弓形成術(頚部脊柱管狭窄症などによる頚髄症に対する脊柱管拡大術)
6. その他(化膿性脊椎炎に対する洗浄や骨生検など)
MEDの入院日数の平均は5.7日で,痛みのため救急搬送されてそのまま入院となって手術した患者さんの手術待機時間を除くと平均入院日数は5.5日でした.
開窓術の入院日数の平均は11.3日で,手術待機時間や血液透析があるために自宅退院に時間を要した日数を除くと平均入院日数は6.9日でした.
後方固定術の入院日数の平均は19.3日でした.この手術では関節リウマチ,血液透析,脊椎腫瘍などの特殊な疾患を合併している患者さんもいます.そのような患者さんと緊急入院して手術までの待機時間を除くと平均入院日数は10.9日でした.
前方固定術の入院日数の平均は13.3日でした.緊急入院して手術までの待機時間を除くと平均入院日数は6.7日でした.
頚椎椎弓形成術の入院日数の平均は20.8日でした.この手術の中には事故などによる頚椎損傷の患者さんがかなり含まれています.そのような患者さんの緊急入院してから手術までの待機時間を除くと平均入院日数は10.9日でした.
その他の手術は状態が個々の症例によって全く異なりますので,平均値を求めても意味がないため集計していません.


各手術方法の平均入院日数
表1.gif

前回の報告で当院での退院とは自宅退院ということであると記載しましたが,脊椎損傷で手足の重度の麻痺があるというような患者さんは自宅生活が困難であり,転院となっていることがほとんどです.その点を追加させていただきます.しかし,そのような事情のない患者さんにつきましてはほぼ全例が自宅退院をされました.
 このような入院日数の説明を患者さんにしますと,当院以外で手術の説明を聞いてこられた患者さんは入院日数のあまりの違いに驚かれます.椎間板ヘルニアの手術(当院ではMEDに相当する)で3~4週間の入院であると説明されるようです.入院日数があまりに違うために,外来で手術の説明をしている際に,当院でしている治療がいい加減なものであるとか,自宅生活ができないのに病院を追い出されるのではないかという印象をもたれているのではないかと少々心配になります.当然のことながら自宅生活が可能になった状態で退院としているのであり,全国的に積極的に脊椎の手術をしている施設での入院期間はそれほど長くはないと思います.

投稿者:脊椎センター長|2010/03/10|16:03


トップへ戻る